森見登美彦『夜行』感想|静かに人生を揺らす一冊

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森見登美彦『夜行』感想|静かに人生を揺らす一冊

もしあなたが、
・何年も前の出来事を、ふいに思い出してしまう
・取り戻せない過去に、まだ名前をつけられていない
・日常はうまく回っているのに、どこか満たされない
そんな感覚を少しでも持っているなら、この本はあなたのための物語です。

森見登美彦『夜行』は、
読後すぐに感想を言葉にできるタイプの小説ではありません。

けれど、数日後。
夜の帰り道や、静かな休日の午後に、
ふいに「あの場面」や「登場人物の沈黙」を思い出してしまう。

それはこの物語が、
あなた自身の記憶と静かに接続している証拠なのかもしれません。

森見登美彦って、どんな作家?

「京都」「変人」「妄想」「青春」。
この4語が似合う作家、森見登美彦。

『四畳半神話大系』や『夜は短し歩けよ乙女』では、
饒舌でコミカル、少し誇張された世界観が印象的です。

しかし『夜行』では、その賑やかさはほとんど姿を消します。

語り口は抑制され、
登場人物たちも多くを語らない。
説明されない「間」や「沈黙」が、物語を支配しています。

それでも不思議と読みづらくはありません。
むしろ、その静けさが心地よく感じられるのです。

『夜行』はどんな話?(ネタバレなし)

物語は、大学時代の仲間たちが、
ある人物の死をきっかけに数年ぶりに再会するところから始まります。

彼らは旅をし、
それぞれの土地で「夜」を描いた一枚の絵に出会います。

青森、奈良、天竜峡。
場所も季節も違うのに、
どの絵もどこか似た“夜”をたたえている。

読者は次第に気づきます。
この旅は観光のためではない。
彼ら自身が置き去りにしてきた過去と向き合うための旅なのだと。

そしてその「過去」は、
誰にとっても決して特別な事件ではありません。

取り返しのつかない失敗でも、
大きな後悔でもない。
ただ、あの時ちゃんと向き合えなかった感情です。

なぜ『夜行』は静かなのに、こんなに刺さるのか

『夜行』には、
読者を引っ張る派手な展開や、明確な答えは用意されていません。

代わりに何度も提示されるのは、
答えの出ない問いです。

  • あの時、別の選択をしていたら
  • なぜあの人は、そこにいなかったのか
  • 私たちは本当に前に進んでいるのか

これらは、登場人物だけの問いではありません。

仕事、恋愛、人間関係。
どこかで「仕方なかった」と蓋をした記憶を、
誰もが一つや二つ持っているはずです。

『夜行』は、それを無理に掘り返しません。
ただ、そこに「夜」という形を与えるだけなのです。

読み終えたあとに残る、奇妙な余韻

この小説を読み終えた直後、
「面白かった」「感動した」とは言いづらいかもしれません。

代わりに残るのは、

  • 夜の街を歩きたくなる感覚
  • 昔の写真を見返したくなる衝動
  • しばらく連絡していない誰かの名前

そんな、言葉にならない余韻です。

数日後、あるいは数週間後。
ふとした瞬間に思うのです。

「あの物語、実は自分の話だったのではないか」

森見登美彦を初めて読む人へ

『夜行』は、文学に詳しい人のための本ではありません。

むしろおすすめしたいのは、
最近あまり小説を読んでいない人や、
感情を言葉にするのが少し苦手な人です。

この物語は、
「分からなくてもいい」ことを許してくれるからです。

もし今、理由のわからない静けさや、
説明できない引っかかりを抱えているなら。

『夜行』は、
あなたの言葉にならなかった記憶に、
そっと明かりを灯してくれる一冊になるはずです。

もしこの記事を読んで、
少しでも「この夜を自分の中で確かめてみたい」と感じたなら、
森見登美彦『夜行』は、その感覚を裏切らない一冊です。

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